Final Fantasy VIIの思い出

 最近は全くと言っていいほど、ビデオゲームで遊ぶことが減った。しかし、中学・高校・大学の頃はそれなりにRPGをやってきた。RPGについて性格柄か、結構きっちり遊ぶタイプで一周目はストーリーを楽しみ、二周目は100%(宝箱全回収、Lv99など)を目指して遊ぶことが多かった。

 遊ぶことが減ってきたのは大学院に入って研究をするようになった頃から。研究が楽しくなったというのもあるし、物理的に時間がとれなくなったというのも大きい。かれこれゲームから遠ざかってだいぶ経つが、それでも記憶に強く残っているのがFinal Fantasy VIIだ。中学3年生の2月、最初にプレイステーションを起動して、観たオープニングの衝撃は今も記憶に残る。多くの人が口々に言っているけれど、これは誇張じゃなく、あの時FF7をプレイしたすべての人が感じたことだと思う。


ファイナルファンタジーVII
スクウェア (1997-01-31)
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 1997年に発売されたFF7はこれまでのファイナルファンタジーシリーズとは一線を画し、プレイステーションの機能を用いた3Dポリゴンを採用したものだったが、当時としては圧倒的なクオリティのCGで表現された世界に皆圧倒された。特に序盤のミッドガルが顕著だったけれど、まるでそこにあるかのように緻密に作られていて、演出や描写が素晴らしかった。特に教会の光の表現などがすごく綺麗だった。

 ストーリーについては、正直なところ、初めてプレイした中学生の頃は壮大かつ複雑な設定に理解が追いつかなかった。古代種ってなに?ジェノバってなに?リユニオンって?とか思いながら、それでも進めていた感じ。実際にストーリーを細かいところまで理解できたのは、大学の後半ぐらいに改めてインターナショナル版をやり直した時。その時に、細部まで作りこまれている世界を実感し、作品の良さを再確認した。

 それからFF7の良さは、世界観だけでない。むしろゲームとしてのエンタテインメント性に優れているところこそFF7の魅力だと思うし、中学生の頃に最後までプレイ出来たのは、この部分がしっかりしていたおかげだと思う。プレイした人ならわかると思うが、FF7はストーリーを進めるごとにミニゲームが山ほど出てくる。例えば時限制の電車イベント、女装イベント、バイクを使っての逃走劇、コンドルフォート、パレード、スノーボードチョコボ育成、潜水艦などなど、挙げたらキリがない。そして何より、ゴールドソーサーでいくつかのミニゲームを単体で遊べるため、ゴールドソーサーで本編以上の時間を潰した人も多いだろう。スノボはどうにかして「変態」を出そうと苦労したが、ついぞ出せなかった。

 戦闘システムはマテリアシステム。何らかの効果を発揮するマテリアを武器や防具に付けることで、魔法を使えるようになったり、ステータスが変化したりするというもの。歴代のFFの戦闘システムの中でも自由に戦略を立て、組み合わせの妙を楽しめる、優れたシステムだと思っている。FF12ガンビットの次に好きだ。また、マテリアをマスターにすると増殖するというのも、やりがいを出させてくれた。アポカリプスにナイツオブラウンドをつけて、ひたすらマジックポットを狩っていた、あの日々が懐かしい。

 魅力的なキャラに美しい映像、引き込ませるストーリー展開。FF7は魅力たっぷりの作品だ。そんなFF7が今度PS4でリメイクされるらしい。こんな思い出話を書いてみようと思ったのは、そのリメイクのニュースを見たから、なんだけれども。

 PS4の圧倒的なクオリティで一体どこまでリメイクできるのか。ストーリー重視でゲーム性が失われてしまったら悲しいけれど、かといって、上記のミニゲームを全て再現するのは、またそれはそれで難しいと思うので、どうなることやらという感じ。スクエニとしては最後の切り札とも言える、すさまじいカードを切ってきたわけで、是非ともいい作品を作ってくれることを期待したい。